診療支援
診断

小児サルモネラ感染症
Salmonella Infection in Children
齋藤 昭彦
(新潟大学大学院教授・小児科学)

頻度

ときどきみる

診断のポイント

【1】腸チフス

❶流行地域への渡航歴,滞在歴が最も重要。

❷稽留熱,消化器症状(腹痛,下痢あるいは便秘など)。

❸診断は血液培養と便培養で菌を同定。

【2】非チフス性サルモネラ胃腸炎

❶潜伏期間は6~12時間。

❷食中毒だけでなく,ペット歴,動物との接触歴も重要。

❸発熱,消化器症状(下痢,嘔気・嘔吐,腹痛)など。

❹診断は臨床症状だけでは困難で,血液培養か便培養で細菌を同定して行う。

❺多くは軽症だが,侵襲性感染症のリスクとして,無脾症,免疫不全など。

症候の診かた

【1】腸チフス

❶発熱:病初期からみられ,体温は徐々に上昇,寒気,比較的徐脈などを伴う。

❷発疹:第2週目から体幹,腹部へのバラ疹(rose spots)を認める。

❸消化管症状:第2週目から腹痛,下痢または便秘がみられる。3週目以降には,回腸に起こることの多い腸管穿孔,肝脾腫,腸管出血などがみられる。

❹神経学的症状:第2

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