頻度
あまりみない(わが国での発生率は,1万人あたり0.26~0.3人と推定されている)
GL
2023年改訂版 心筋炎の診断・治療に関するガイドライン
診断のポイント
【1】わが国では,好発年齢は乳幼児期が多い。男児に多い傾向である。
【2】劇症型30~40%,急性40~65%,慢性心筋炎は少ない。ほぼウイルス性心筋炎である。従来,アデノウイルス,エンテロウイルスが多いとされてきたが,ヒトヘルペスウイルス6やパルボウイルスB19へシフトしている。
【3】季節性は少ない。ただし,インフルエンザ流行期には,インフルエンザを疑うことが必要である。
【4】COVID-19に関連する多系統炎症性症候群(MIS-C:multisystem inflammatory syndrome in children)による心筋炎をきたすこともある。
症候の診かた
【1】咳嗽,鼻汁,嘔気,嘔吐など感冒様,消化器症状が多いが,胸痛,