小児の低血糖症はさまざまな疾患で発症する。代表的な疾患はケトン性低血糖症,先天性高インスリン血症である。
[Ⅰ]ケトン性低血糖症
頻度
よくみる(小児期低血糖症では最も頻度が高い)
診断のポイント
【1】生後18か月~5歳の間で発症し,8~9歳までに自然に寛解する。
【2】症状は感染症などで食物が摂取できないときや,疲れて夕食をとらないで就寝し早朝起きられずに朝食も摂取していない状況で起こりやすい。
【3】低血糖:血糖<50mg/dL。
【4】尿中ケトン体陽性。
緊急対応の判断基準
意識障害やけいれんによって発症するので,年齢,既往歴,問診から本症を予想し,すみやかに血糖を測定し,ブドウ糖の静脈内投与を行う。
症候の診かた
【1】脳内の糖欠乏症状:あくび,脱力,活気低下,傾眠,興奮,易刺激性,けいれん,意識障害。
【2】自律神経系の活性化によるアドレナリン分泌亢進による症状:発汗,空腹感,蒼白,振戦など。