頻度
よくみる
【1】子どもが低身長であるかの判断は,同年齢児の標準に比してどのくらい身長が低いほうに偏倚しているかによってなされる。
【2】乳幼児期には厚生労働省が,学童思春期の児童・生徒については文部科学省が,年齢別身長体重の全国統計を発表しており,過去20年間で大きな変化がないため,現在は2000年度発表データの年齢別平均と標準偏差(SD)から-2SD未満の身長の場合を「低身長」と考える。
【3】-2SDは2.3パーセンタイルに相当するため,小児人口の約2.3パーセント,すなわち100人に2人程度は低身長ということになる。
診断のポイント
【1】日本人標準成長曲線を用いて,現在の身長が低身長であるかを確認する。
【2】過去のデータをプロットし,成長率の低下,すなわち成長曲線上のSD(あるいはパーセンタイル)のラインをまたいで下方に偏位している場合は,その時点で低身長がなくても疾患が潜んでいることが