診療支援
診断

化膿性汗腺炎
Hidradenitis Suppurativa
馬渕 智生
(東海大学教授・皮膚科学)

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GL

化膿性汗腺炎診療の手引き2020

診断のポイント

【1】皮膚深層に生じる有痛性結節,膿瘍,瘻孔,瘢痕。

【2】腋窩,鼠径,会陰,殿部,乳房下部に好発。

【3】慢性,再発性。

【4】以前は慢性膿皮症と称されていた。

緊急対応の判断基準

 皮下膿瘍が大きく,発赤,腫脹,疼痛を伴う場合は,応急的に切開,排膿する。

症候の診かた

 思春期以降,腋窩,鼠径,会陰,殿部,乳房下部のようなアポクリン腺の多い部位の皮膚深層に生じる有痛性結節,膿瘍,瘻孔,瘢痕である(図1)。

検査所見とその読みかた

【1】血液・生化学検査で炎症反応が上昇するが,特異的な検査所見はない。

【2】超音波,CTなどの画像検査で,皮下で複雑に交通した瘻孔が確認できる。

確定診断の決め手

 臨床症状および慢性,再発性の経過から診断する。

誤診しやすい疾患との鑑別ポイント

 化膿性汗腺炎という疾患名であるが,感染症でも汗腺の炎症でもなく,自己炎

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