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肛門疾患(痔核・痔瘻・裂肛)・直腸脱診療ガイドライン2020年版(改訂第2版)
診断のポイント
【1】裂肛は肛門上皮に生じた亀裂,びらん,潰瘍の総称。
【2】20~50歳台に好発し,女性に多い。
【3】排便時の肛門痛と少量の出血を主訴とする。
【4】便秘に伴う硬便や下痢によって起こることが多い。
【5】約80%が肛門の後方に起こる。
症候の診かた
【1】肛門痛は数分程度のことが多いが,数時間続くこともある。
【2】出血は鮮血が紙に着く程度のことが多いが,便器に滴下することもある。
検査所見とその読みかた
【1】肛門指診で肛門の緊張が強いことが多い。
【2】視診,肛門鏡により裂肛を後方正中または前方正中に認める。
【3】急性裂肛は表在性の亀裂(図1図)を認める。
【4】慢性裂肛は楕円形,菱形,円形で,比較的整な隆起の潰瘍(図2図),内側に肥大した乳頭(肛門ポリープ)(図3図),外側に肛門上皮垂(見張り疣)(図4図)