今日の診療
治療

運動症群/運動障害群
motor disorders
金生由紀子
(東京大学大学院准教授・こころの発達医学分野)

◆疾患概念

 運動症状によって定義される症候群の集まりであり,発達性協調運動症/発達性協調運動障害developmental coordination disorder,常同運動症/常同運動障害stereotypic movement disorder,チック症群/チック障害群tic disordersからなる.主な症候群別に以下に記載する.

A.発達性協調運動症

1.定義

 協調運動技能の獲得や遂行が,その人の生活年齢や技能の学習および使用の機会に応じて期待されるものよりも明らかに劣っていて,生活に支障をきたしている.不器用であり,例えばはさみを使うとかボタンをかけるなどの技能の発達が遅れていたり,定型発達よりも動作がぎごちなくて手間どったりする.

2.病因・病態

 環境要因としては,胎生期のアルコール曝露,早産児や低出生体重児が関連するとされる.遺伝的要因の関与も示唆されているが,明確にはなってい

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