診療支援
治療

不登校,ひきこもり
school absentee, social withdrawal
近藤直司
(大正大学心理社会学部臨床心理学科教授)

◆疾患概念

【定義・病型】

 文部科学省は,不登校を「何らかの心理的,情緒的,身体的,あるいは社会的要因・背景により,児童生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にあること(ただし,病気や経済的理由による者を除く)」と定義している.また,ひきこもりについては,厚生労働省による「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」(以下,ガイドライン)において,「様々な要因の結果として社会的参加(義務教育を含む就学,非常勤職を含む就労,家庭外での交遊など)を回避し,原則的には6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしていてもよい)を指す現象概念である」とされ,「なお,ひきこもりは原則として統合失調症の陽性あるいは陰性症状に基づくひきこもり状態とは一線を画した非精神病性の現象とするが,実際には確定診断がなされる前の統合失調症が含まれている可能性は低くないこと

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