細菌性髄膜炎
◆疾患概念
【定義・病型・病態・病因】
細菌性髄膜炎は細菌によって起こる髄膜の細菌感染症による炎症である.細菌性髄膜炎は化膿性の中枢神経系感染症で最も多いものであり,わが国での年間発症数は約1,500人に上る.起炎菌としては市中髄膜炎のなかでは肺炎球菌が最も多く,それに次いで髄膜炎菌,B群レンサ球菌,インフルエンザ菌,そしてリステリア菌とされている.また患者年齢により起炎菌の違いがあり,3か月未満の乳児での髄膜炎では大腸菌とB群レンサ球菌が主体であり,4か月-5歳までの乳幼児ではインフルエンザ菌と肺炎球菌が多く,成人ではその多くが肺炎球菌とインフルエンザ菌である.わが国においてもインフルエンザ菌b型(Hib)・肺炎球菌ワクチンの普及により2011年以降,Hibおよび肺炎球菌による髄膜炎の割合は減少しつつある.
典型的な症状と徴候は,発熱,頭痛,嘔吐,羞明,項部硬直,傾眠,錯乱,昏
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