◆疾患概念
【定義・病型】
複雑部分発作は,1981(昭和56)年の国際抗てんかん連盟の分類によると発作時に意識減損がある部分発作として分類される.意識の減損は,発作の始まりから起こる場合や意識のある単純部分発作(→)から意識が減損してくる場合がある.また,意識減損に自動症を伴うこともある.2010(平成22)年に国際抗てんかん連盟から提唱されたてんかん発作分類では,単純あるいは複雑部分発作の用語が廃棄され,部分発作は焦点性発作(意識障害あり,なし)に統一され,焦点性発作(意識障害あり)が複雑部分発作の概念に該当するとなっている.
意識減損は,自覚性および,もしくは反応性や認知が変化し,外来刺激に正常に反応する能力が失われると定義されている.反応性とは単純な命令や意図的な動作を遂行する能力のことを,認知とは問題の期間の出来事に対する患者の接触性とその回想のことを指している.単純部分発作あるい
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