診療支援
治療

コンサルテーション・リエゾン
consultation-liaison
藤原雅樹
(岡山大学病院・精神科神経科)
稲垣正俊
(岡山大学病院講師・精神科神経科)

◆概念

 コンサルテーション・リエゾン(CL)精神医学は,身体科領域において,精神科医療スタッフが主体となって行う診断,治療,教育,研究である.身体科と精神科が互いの専門性をもって協力し,患者の身体症状だけではなく心理・社会的問題も包括した医療を実施する.

 CL精神医学を実践するうえでは,以下の2つの活動モデルを理解し,紹介された症例に対してどのような立場でかかわるかを判断することが基本である.

A.コンサルテーションモデル

 身体科主治医(コンサルティ)からの,患者の精神科的問題についての相談に対して精神科医(コンサルタント)が適切な対応,助言を行うモデルである.症例によっては患者・家族に接触せず,コンサルティの相談に応じ,助言する場合もある.多くの症例では患者・家族と直接接して評価ないし治療的介入が行われるが,主治医の主体的治療の援助にとどめるのが基本であり,精神科医の助言,提案を採用するか

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