適応
慢性アルコール中毒者及び過飲酒者に対する抗酒療法
用法
〔断酒療法〕1日50~200mg 分1~2 ►1週間投与した後に飲酒試験実施(平常飲酒量の1/10以下を飲ませる).その結果により,用量を調整し維持量を決める 〔節酒療法〕酒量を清酒で180mL前後,ビールで600mL前後程度に抑えるには15~60mgを1日1回 ►飲酒抑制効果の持続する者には隔日投与可
禁忌
1)重篤な心障害(アセトアルデヒドが悪影響)
2)重篤な肝障害
3)重篤な腎障害
4)重篤な呼吸器疾患(アセトアルデヒドが呼吸機能に抑制的に作用)
5)アルコールを含む医薬品(エリキシル剤,薬用酒等)投与中の患者
6)妊婦・妊娠
注意
〈基本〉
➊治療に先立ち,本剤服用中に飲酒した場合の反応を説明して患者及び家族等の了解を得る.又,飲酒試験終了まで入院が望ましい
②投与前に,アルコールの体内残留の有無を確認
➌服用中は,医師の指示によらないアルコール摂取を禁ずる
④飲酒試験時急激なシアナミド-アルコール反応(顔面紅潮,血圧低下,胸部圧迫感,心悸亢進,呼吸困難,失神,頭痛,悪心・嘔吐,めまい,痙攣等)発現→本剤の投与量,飲酒量等の個人差及び飲酒速度を考慮し,慎重に飲酒試験を実施.尚,症状が激しい場合には,酸素吸入,昇圧薬,輸液の投与等処置
⑤飲酒試験の際の飲酒は,本剤投与後10分~12時間以内に行うが,この場合清酒90mLを10~15分以上かけて飲むような,比較的遅い速度で行うことが望ましい
➏運転不可(注意力,集中力,反射運動能力等の低下)
⑦肝機能障害が発現→定期的に肝機能検査
〈取扱上〉
➊長時間加熱・煮沸してはならない
患者背景
〈合併・既往〉
①てんかん等痙攣性疾患又は既往歴(痙攣誘発)
②脳の器質障害(アセトアルデヒドが悪影響を及ぼす)
③糖尿病(アルコール性低血糖)
④甲状腺機能低下症(類薬の動物実験で抗甲状腺作用の報告)
⑤本剤に対して過敏症の既往
関連リンク