A.適応
骨髄検査は,造血器腫瘍や貧血をはじめとする血液疾患,先天性代謝異常や癌の骨髄転移に至るまで各種疾患の診断をするうえできわめて重要な検査である.
B.検査部位
幼小児では主に後腸骨棘に穿刺する.新生児では脛骨を選択することもある.胸骨は選択しない.
C.手技
a)消毒をする前に,まず骨の立体構造をイメージしながら指先で挿入部位を入念に触知し,目標とする穿刺部位を決定する.骨髄針を滑らせず侵入させるために,なるべく皮下脂肪が少なく平坦な骨表面を選択する.経験豊かな上級医とともに油性マジックなどで穿刺部位周囲をマーキングしておくと安心である.
b)穿刺予定部位の消毒を行ったあと,まず皮下に局所麻酔を十分に浸潤させる.次に骨膜面に麻酔液を撒布させるイメージで局所麻酔を注入する.この際に麻酔針で目標とする骨表面までの深さを体感しておくとよい.骨髄針は皮膚を貫くには適していないため,骨髄針を刺す