A.年齢別にみた患児自身への説明の必要性
小児疾患におけるインフォームド・コンセント(IC)の最大の特殊性は,患児の理解力がさまざまで,しかも法的同意力がないことである.一般的に,何歳ならば患児自身に症状や予後の説明をすべきだと思うか,という質問に対して,6歳の子どもならば説明すべきとの回答を,風邪(26.7%),骨折(49.5%),腎臓病(26.7%),白血病(12.3%)において小児科医が選択したという報告がある.一方,9歳の子どもならば説明すべきと答えたのは,それぞれ風邪(76.0%),骨折(87.4%),腎臓病(68.0%),白血病(35.0%)であった.
また治療内容や検査方法に関して,6歳ならば説明すべきと回答した小児科医は,静脈穿刺(61.4%),風邪薬の服用(56.5%),向精神薬の服用(19.6%),腹痛の検査(51.7%)で,9歳ならば説明すべきとしたのは,静脈穿刺(8