小児科外来を受診する患児の多くは感染症に関連した症状をもつため,すべてのスタッフは待合室を含む施設内での感染予防に気を配る必要がある.感染予防の原則はどの施設でも同様だが,施設の規模や構造,スタッフの人数,患者層(免疫不全者,新生児など)によって各施設でアレンジする.
A.隔離
1.構造による隔離
一般診療を受ける患児と健診や予防接種を受ける患児とで,入口から診察室までの動線を別にして患児同士の接触がないようにする.麻疹・水痘・結核が疑われる患児では,同じ空間を共有しないように直接隔離室に入ってもらい診察する.
2.運用による隔離
予約時・受付時に症状を確認してトリアージを行う.空気感染する水痘や麻疹が疑われるときに重要である.このほか健診・予防接種外来を,一般診療とは別の時間に行う時間的隔離も有用である.明らかに感染症でない一般診療の患児が早期乳児であったり母親が妊婦であったりする場合には,