治療のポイント
・急変する可能性のある不安定な時期であることを念頭におく.
・可能な限り,母子同室,母乳栄養が進められるようサポートする.
・ルーチンケア(ビタミンK補充,スクリーニング検査,黄疸のチェックなど)を失念することがないようにする.
●病態
・仮死なく出生したリスク因子のない正期産児でも,出生直後は母体外環境への適応をはかる不安定な時期であり,ルーチンケアを行いつつ注意深く観察する必要がある.
・一方で,過度の医療的介入により親子関係の確立を阻害することのないよう,適切な支援が必要である.
●治療方針
A.分娩室にて
1.分娩立ち会い
すべての分娩に新生児蘇生法(NCPR:neonatal cardiopulmonary resuscitation)に精通した医療スタッフが新生児の担当者として立ち会い,NCPRガイドラインの手順(アルゴリズム)に沿って児の評価と蘇生を行うことが望ましい(「新生児