妊娠中,胎児は臍帯から栄養補給を受けつつ子宮外の環境,病原体などから守られているが,妊娠が終了すると子宮外環境へさらされて,病原体の影響を直接受けるのみでなく,生存に必要な保温,哺乳などを自律して行わなくてはならない.NICU入院児では,呼吸・循環の自己調節機能が不安定または未熟であり,無呼吸や徐脈などlife-threatening eventに対して呼吸心拍モニターによる管理が不可欠である.
ここでは主に血液サンプルを必要としない非観血的モニタリングについて概説する.
A.心電・呼吸モニター
前胸郭に電極を貼付して心臓の電気信号を感受する.近年の技術革新で電極の軽量化や接着性が進み,500g未満,週数22~23週の未熟性の強い易侵襲性的な皮膚にも連続して装着可能になった.心拍モニターとしては,R波が大きく表示されるようⅡ誘導が通常使用される.呼吸も同じ電極で測定するが,電極間が近く胸郭