診療支援
治療

未熟児無呼吸発作
apnea of prematurity
隅 清彰
(愛染橋病院小児科・部長(大阪))

●病態

・無呼吸発作は,20秒以上の呼吸停止,あるいは20秒未満でも徐脈(心拍数100回/分未満)またはチアノーゼを伴う呼吸停止とされ,3つの型に分類される.

 a)中枢性無呼吸:脳幹の呼吸中枢の未熟性による

 b)閉塞性無呼吸:舌根沈下,分泌物の貯留,新生児特有の狭く軟らかい上気道などによる

 c)混合性無呼吸:中枢性,閉塞性の両方の要因によって起こる無呼吸をいう

・未熟児無呼吸発作には混合性無呼吸が多い.

・在胎期間が短いほど無呼吸発作の頻度は高い.在胎期間30週未満児の80%以上に認め,30~31週児の約50%,32~33週児の14%,34~35週児の7%に認める.

●治療方針

 早産児における無呼吸発作は,未熟性(原発性)とそれ以外(二次性)に大別される.二次性無呼吸を否定するために,感染スクリーニング(髄液検査,尿検査も含む),血液検査(糖,カルシウム,ヘモグロビン,ガスなど),X線検査,頭部エ

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