診療支援
治療

2型糖尿病
type 2 diabetes mellitus
菊池 透
(埼玉医科大学小児科学・教授)

●病態

・基本病態は,インスリン抵抗性とインスリン分泌低下によるインスリン作用不全に基づく慢性の高血糖である.

・80%以上は肥満児であり,インスリン抵抗性が主な病態である.

・主に学校糖尿病検診で発見され,10万人あたり3人程度である.80%以上が中学生以降であり,半数以上は2型糖尿病の家族歴があり,肥満傾向は男子に強い.

●治療方針

 治療の基本は,食事療法や運動療法によって肥満およびインスリン抵抗性を改善させ,血糖コントロールを改善することである.薬物療法にはメトホルミンなどインスリン抵抗性改善薬を使用すべきである.ただし糖毒性がある場合は,インスリン治療をする.

A.初診時,空腹時血糖200mg/dL未満の場合

 経口糖負荷試験を行い,インスリン抵抗性とインスリン分泌能を評価する.まず食事療法,運動療法を行う.

 HbA1c≧6.5%が持続する場合,メトホルミン(メトグルコ)500mgを開始する.

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