●病態
・3主徴は網膜脈絡膜炎,脳内石灰化,水頭症であるが,臨床的にそろうことはまれである.その他,小頭症,血小板減少による点状出血,貧血などがある.
・しかし,これらの症状はほかの先天性感染症でも同様の症状を呈することがあるため,出生時の臨床症状だけで診断することは困難である.
・確定診断は新生児血中トキソプラズマIgMや血液,尿,または髄液トキソプラズマDNAを用いる.
・ただし新生児血のトキソプラズマIgMやトキソプラズマDNAは偽陽性となる症例があることから,生後12か月時に血中トキソプラズマIgGが陽性であることを確認する.
・先天性トキソプラズマ症は,精神運動発達遅延,てんかん,視力障害などの神経学的・眼科的後遺症を合併することがある.
●治療方針
治療の目的は重度の神経学的・眼科的合併症の発症の抑制にある.出生時に先天性トキソプラズマ症の症状を有する場合は治療を行う.慢性期になって治療を
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