●病態
・先天性と後天性のものがあり,症状としては吸気性喘鳴や往復性喘鳴がみられる.
・先天性声門下狭窄は輪状軟骨の形成異常によるものが多い.
・血管腫などの増殖性病変による声門下狭窄は,腫瘤の増大により遅れて症状が出てくる場合がある.
・後天性声門下狭窄の原因として多いものは,気管挿管に伴う気管チューブの刺激による狭窄で,抜管困難症として見つかる場合が多い.
・呼吸器感染で急性増悪する場合があり,気管切開などの緊急の処置を必要とする場合もある.
・診断には頸部X線,CT,MRIなども有用であるが,喉頭・気管支鏡検査による直接観察が診断,病態の把握に最も有用である.
・専門的な管理,処置を必要とする場合が多いので,疑わしい場合には早期に専門医にコンサルトすることが望ましい.
●治療方針
A.保存的治療
軽症例では日常的に呼吸器症状はなく,呼吸器感染時にのみ症状が出現するため,感染予防を行い成長を待つ.
気管