●病態
・2013年に「小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン」が作成された.その定義は,器質的疾患がなく,排便が週2回以下,または毎日出ていても硬い便や少量のコロコロ便で,毎回ではなくても排便時苦痛を伴うことが1か月以上前から(4歳以上では2か月以上前から)存在する場合をいう.
●治療方針
第一に,直腸に貯留した便塊を完全に除去し,再び便が貯留しないようにするために維持治療も同時に開始して,腸全体の蠕動運動を活発化させ自然に近い排便習慣を目指す.
A.貯留便除去
刺激性下剤が第1選択薬である.院内でグリセリン浣腸(1~1.5mL/kg)を施行し,反応便の排出までの時間,排便時の児の姿勢(立位排便や足をクロスさせるような「排便我慢ポーズ」がないか),便の性状,親子関係の様子を観察する.
排便後もまだ貯留便がありそうな場合は,テレミンソフト坐薬(体重15kgまでは2mg坐薬1回1本,それ以上は10m
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