診療支援
治療

小児血液・腫瘍性疾患の生活指導と移行期医療
末延聡一
(大分大学小児科学・大分こども急性救急疾患学部門医療・研究事業・教授)

●病態

・小児血液・腫瘍性疾患はさまざまな病気があるが,その多くで治療成績が向上し,治癒して成人となる患者(小児がん経験者)は年々増加している.

・代表的な小児血液・腫瘍性疾患である急性リンパ性白血病(ALL)の5年生存率は80%以上であり,治療期間中や治療終了後の生活指導は重要である.

・2018年3月に閣議決定された第3期の「がん対策推進基本計画」でも,小児やAYA(adolescent and young adult)世代のがんに注目することが掲げられており,医療者や患児本人・周囲の人たちも協力して治療中,そして治療終了後も原疾患やその治療による合併症に対して長期的に介入し,予防・早期発見・治療を行うことが必要である.

●治療方針

 血液・腫瘍性疾患の治療中および治療終了早期においては,原疾患および手術・抗腫瘍薬または放射線療法による合併症の予防や治療に留意して対応・指導する.一方,治療後のフ

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