診療支援
治療

小児慢性腎臓病患児に対する食事療法
nutrition in children with chronic kidney disease
大田敏之
(県立広島病院小児腎臓科・主任部長)

治療のポイント

・成長する存在であることを忘れない.

・2歳までは栄養状態が成長に大きく関与するため,経口摂取が進まないときには経鼻胃管,胃瘻などによる強制栄養も考慮する.

・蛋白制限に成人のような腎保護作用は証明されていない.

・高K血症,高P血症がある場合には制限が必要である.

・血清K,Pが上昇しやすいのは,各々G5,G4以降であるが,Kについてはレニン・アンジオテンシン(RAS)阻害薬投与例では早い段階で上昇しうる.

・小児の血清P許容値は成人より高いことに留意する.

・原因不明の高K血症,高P血症では管理栄養士の診療援助を仰ぐ.

●病態

・慢性腎臓病(CKD)とは①尿異常(特に蛋白尿),画像診断,血液,病理で腎障害の存在,②糸球体ろ過量(GFR)<60mL/分/1.73m2のいずれか,または両方が3か月以上持続するものをいう.

・GFR>90,60~89,45~59,30~44,15~29,<15で

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