●病態
・一過性片麻痺のエピソードを反復する疾患で,非常にまれである.以下の特徴をもつ.
a)18か月以前に発症
b)左右不定の反復する弛緩性(時に強直性)片麻痺が特徴で,対側に移ったり全身麻痺になったりすることもある
c)突発する異常眼球運動(眼振,左右で異なる眼転位),四肢や体幹の強直やジストニア,自律神経症状を呈す
d)上記b)c)の症状は睡眠で消失
e)筋緊張低下や精神運動発達遅滞を伴うことが多い
・片麻痺発作は数分~数日間続き,覚醒後しばらくは麻痺が改善している傾向がある.呼吸筋麻痺による呼吸停止や,けいれん重積を認めることもある.
・Na+/K+-ATPase α3サブユニットをコードするATP1A3遺伝子の新生突然変異が原因である.特にp.E815K変異の場合には,呼吸停止やけいれん重積をきたしやすい.
●治療方針
発作時と発作間歇時に分ける.
A.発作時の治療
1.けいれん重積
一般的
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