診療支援
治療

筋強直症候群
myotonic syndrome
萩野谷和裕
(宮城県立こども病院神経科・副院長)

●病態

・ミオトニー(myotonia:筋強直)とは骨格筋が収縮をしたあと,すぐに弛緩できない現象をいい,生理学的には筋形質膜の過剰興奮による制御不能な一時的筋緊張症状である.ミオトニーを呈する疾患としては,先天性ミオトニー,先天性パラミオトニー,筋強直性ジストロフィー,Schwartz-Jampel症候群,家族性高カリウム性周期性四肢麻痺が含まれる.

●治療方針

A.ミオトニーに対する薬物治療

 ミオトニーに対してこれまでに有効との報告のある薬物には,フェニトイン,プロカインアミド,メキシレチン,カルバマゼピンなどNa channelに作用する薬剤や,アセタゾラミド,カルシウム拮抗薬,三環系抗うつ薬,ダントロレンNaなどがある.

 しかし大規模なコントロールスタディはなく,症例報告がほとんどであり小児の報告はさらに少なかったが,最近報告された16~66歳の非ジストロフィー性のミオトニアに対する多施

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