●病態
・神経・筋疾患とは脊髄運動神経・神経筋接合部・筋のさまざまな疾患の総称である.疾患ごとに病態や予後が異なり,リハビリテーションの目的や内容も異なる.
・本項では,代表的な筋疾患であるDuchenne型筋ジストロフィーに対するリハビリテーションを述べる.Duchenne型筋ジストロフィーは通常幼児期に発症し,近位筋の筋力低下で13歳までに歩行不能となり,さらに呼吸筋の筋力低下で人工呼吸器が必要となる疾患である.
●治療方針
病態や疾患の自然歴を理解したうえで疾患の進行ステージに応じ,目的を明確にしたリハビリテーションを多職種協働のもとにガイドラインを参考に行う.至適なQOL維持のため患者のライフタイルを考慮する.
A.評価項目
歩行可能な間は,定期的にNorth Star Ambulatory Assessment,6分間歩行テスト,Gowers' time(仰臥位から立位までの時間)などで