●病態
・発話時に連発,伸発,難発が生じ,流暢に話すことを障害される言語障害.発達障害者支援法に含まれる.
・2~5歳に5%の発症率で,自然回復が多く,小学生以降は1%と減少する.
・一緒に声を合わせていうと吃音は消失する特徴がある(内的タイミング障害).
・病因は体質的要因が7~8割で,大脳基底核障害と左半球機能不全があり,右半球で代償反応が示されている(ドーパミン過剰説).以前の病因は,真似や家庭環境といわれていたが否定されている.
●治療方針
タイミング障害のため,診察の簡単な会話では約4割の小児は吃音がわからない.そのため過小評価してはならない.(強く)勧める治療の推奨グレードはない.また薬物療法もない.思春期まで続くと半数以上が社交不安障害を合併するため,2次障害の予防が大事である.
A.吃音に対するからかい,いじめ
5歳以上であれば「なんで,そんな話し方するの?」と周囲から指摘,真似,笑い