3歳での健診はkey age的健診である.発達の社会的な対応に変化がみられる大切な時期である.未指摘で境界域にあった発達遅滞,軽度脳性麻痺,視力・聴力障害などを拾いあげることが大切である.母子保健法の規定によると健診は1年間の幅があり,実施法は市町村により異なる.
A.尋ねるべき問診項目
質問項目は地域特性を加味することは可能で,各市町村により特色がある.発達に関する項目は日本版DENVER Ⅱに準拠しているところが多い.健診で見逃しそうになる状態は,問診票から得られる情報がヒントとなる.例として,筆者が使用している3歳児健康診査票(盛岡市)の項目をあげる.
名前,年齢,住所,本日の同伴者,同居家族の状況,主な保育者,妊娠出産の経過,乳幼児期の基本的発達チェック項目,1歳6か月児健診の状況,2歳児健診の状況,予防接種歴,罹患した病気・手術・外傷,現在経過観察・治療中の病気,体質(湿疹・下痢