A.学校におけるアレルギー疾患管理
アレルギー疾患を有する児が年々増加するなかで,文部科学省は2008年に発出した「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」を2020年に改訂して,その管理の充実に着手している.このなかで3点の重要なポイントがあげられている.すなわち,①各疾患の特徴をよく知ること,②個々の児童生徒の症状などの特徴を把握すること,③症状が急速に変化しうることを理解し,日頃から緊急時の対応への準備を行っておくことである.
B.学校生活管理指導表
学校におけるアレルギー疾患管理には,医師の診断に基づく「学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)」の提出が必須であり,毎年1回提出が求められる.指導表は保護者が学校に何らかのアレルギー対応を求めるときに,保護者が主治医に依頼するものである.このため疾患があっても学校に必ずしも対応を求める状況に児がなければ,必ずしも提出する必要はな