●病態
・小児期に発生した足部アーチ構造の破綻を示す変形で,単に土ふまずがなくなるのではなく足部全体が回外してアーチが低下する外反変形(図1図)である.
・荷重により変形するが非荷重で消失する可撓性扁平足(FFF:flexible flatfoot)と,非荷重でも消失しない強剛性扁平足に分類される.
・多くは筋・靭帯の弛緩傾向による支持性低下から生じるFFFであるが,一部にアキレス腱短縮を伴うFFFもみられ,距腿関節の背屈制限に対して荷重負荷が代償性に距骨下関節を外がえしさせた結果として生じる特殊なものもある.
●治療方針
FFFでは始歩後から幼児期の間にアーチサポートで治療し,就学時には治癒して普通靴で生活できることを目指す.
1.踵骨外反と縦アーチの低下の両者が顕著なもの
非荷重で採型したアーチサポートを,ヒールカップと連続させて熱可塑性樹脂の治療用靴インサートとして作製使用する.