●病態
・脚長不等は以下に示すようなさまざまな要因によって大腿,下腿,足部の成長促進,抑制,変形により生じる.
・過成長をきたす疾患:血管腫などの腫瘍性病変,Beckwith-Wiedemann(ベックウィズ・ウィーデマン)症候群,片側肥大症,骨折,Russel-Silver(ラッセル・シルバー)症候群.
・成長抑制をきたす疾患:化膿性関節炎や骨端線損傷による骨端線障害,骨端線に近い腫瘍(内軟骨腫,骨軟骨腫,骨肉腫),下肢形成不全(大腿骨短縮症,腓骨形成不全症,脛骨欠損症,先天性下腿偽関節症など).
・その他:Blount(ブラント)病,ペルテス病.
●治療方針
脚長不等により跛行,側弯症,腰痛,肩こりなどさまざまな症状が生じうる.脚長差は成長終了時に2cm以内とすべきであり,それを目標に以下のような治療方法を選択する.
A.補高
中敷や靴底を厚くすることで脚長差を補正する.最も簡便な方法であるが,裸