A.レーザーとは
LASERとはlight amplification by stimulated emission of radiationの頭文字をとった造成語で,一般的に「放射の誘導放出による光の増幅」と訳される.レーザー光が太陽光や電球の光と異なる点は,①単色性(単一波長である),②可干渉性(位相が揃っている),③指向性(平行な光である),④高輝度(エネルギー密度が大きい)などの点にある.皮膚科レーザー治療のポイントは波長,パルス幅(照射時間),照射エネルギーの3点である.以下に小児に使うレーザー機器を例にあげて簡単に解説する.
1.色素レーザー(ダイレーザー)
レーザー媒質はローダミン色素溶液で,波長は585nmまたは595nm.これらの波長は酸化ヘモグロビンへの吸収係数が高く,マイクロ秒単位の照射時間において血管系腫瘍の治療に用いる.
2.Qスイッチルビーレーザー
レーザー媒質はル