●病態
・小児にも多く,疼痛,炎症,感染,肉芽組織形成,運動制限などを伴う.病因は誤った爪切りや爪折れなどの爪の角,爪刺などによる異物反応である.不適切な靴,運動などで悪化する.
●治療方針
刺激となる爪辺縁を回避し,爪郭を保護する.爪の薄い小児には主にテーピング,重症例にはガター法も可能である.これらの単独あるいは併用療法を勧める.内服抗菌薬は適宜使用する.
A.アンカーテーピング法
(図1図)
コツはテープのずれを考慮する.まず炎症病巣や肉芽組織を覆うように,テープを爪郭・爪縁に縦に貼り土台をつくる.次に土台テープの上に別のテープの先端を直角に貼り,指で押さえ,もう一方を斜めに引いて腹側に回し,次に背側まで引かずに置くように貼る.さらにテープと皮膚を紙テープで固定する.
注意する点は隣接2関節,指を一周して貼らないことである.軽症例,治癒後の再発防止にも適宜応用する.
B.アクリル固定ガター法
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