●病態
・外力によって眼球もしくは眼球付属器,眼窩組織が損傷したものを眼外傷という.最も多く,かつ高度の障害を残す例が多いのは直達,介達の物理的外力による損傷であり,一般に眼外傷とはこれをいう.
・重篤な眼外傷の35%は小児であり,12歳未満に多く,特に5歳未満は高リスクである.受傷原因は遊びやスポーツで,成人の監視下にない場合の受傷が多い.片眼がほとんどである.
・眼球外傷を以下のように分類する(バーミンガム眼外傷用語規定).
a)閉鎖性眼球損傷:眼球壁に全層裂傷がない
b)眼球振盪:まったく裂傷がない
c)眼球表層裂傷:全層にいたらない裂傷
d)開放性眼球損傷:眼球壁の内外に連なる全層裂傷
e)眼球破裂:鈍的損傷による眼圧上昇のため眼球壁が断裂し,眼球内容の脱出と嵌頓
f)眼球裂傷:鋭的物体により全層開放創が形成
g)眼球穿通:刺入創だけで刺出創がない
h)眼球穿孔:刺入部と刺出部を伴う
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