適応
褥瘡,皮膚潰瘍(熱傷潰瘍,糖尿病性潰瘍,下腿潰瘍,術後潰瘍) 注意熱傷潰瘍に使用する場合,対象は熱傷後の二次損傷により生じた熱傷潰瘍であるので,新鮮熱傷に対しては他の適切な療法を考慮
用法
潰瘍周囲から潰瘍部にかけて消毒・清拭した後,1日2回適量をガーゼ等に延ばして潰瘍部に貼付するか,潰瘍部に直接塗布し,ガーゼ等で保護 注意本剤による治療は保存的治療であることに留意し,約8週間以上使用しても症状の改善が認められない場合には,外科的療法等を考慮
禁忌
1)重篤な心不全(増強)
2)出血(頭蓋内出血,出血性眼疾患,消化管出血,喀血等)(出血を助長)
3)妊婦・妊娠
4)過敏症
注意
〈基本〉
①原則として大量投与(1日塗布量10gを超える)回避.大量投与する場合は,本剤の有効成分を全身的投与した場合と同様の症状出現の恐れ→血圧,脈拍等観察しながら慎重に.異常の際は中止し処置
②潰瘍の改善に伴って形成される新生肉芽は,軽微な刺激により新生血管が損傷し,出血症状を招くことあり→ガーゼ交換等の処置には注意
③褥瘡,皮膚潰瘍の創部では出血傾向→出血傾向増強の際は中止
〈適用上〉
①本剤に抗菌作用はないため以下に注意
a)潰瘍面を清拭消毒後,貼付又は塗布
b)感染が現れた場合には,抗生物質を投与等処置
②薬理作用上,壊死組織を積極的に融解する作用なし→使用前に必要に応じ壊死組織を除去
③眼科用に使用しない
患者背景
〈合併・既往〉
①心不全(増強→慎重)
②重症糖尿病(網膜症等脆弱血管からの出血を助長)
③出血傾向(助長)
④胃潰瘍の合併症及び既往歴(出血を助長)
⑤抗血小板剤,血栓溶解剤,抗凝血薬を投与中
⑥緑内障,眼圧亢進(動物で眼圧上昇の報告)
〈妊婦〉禁忌(アルプロスタジルには子宮収縮作用が認められている) 〈小児〉臨床試験は未実施
相互
〈併用注意〉抗血小板製剤(アスピリン,チクロピジン,シロスタゾール),血栓溶解剤(ウロキナーゼ