適応
不眠症,麻酔前投薬,全身麻酔の導入,不安緊張状態の鎮静
用法
1回100~200mg(5%溶液として2~4mL) 徐々に静注又は筋注(増減) ►総量500mg(5%溶液10mL)を超えない
禁忌
1)過敏症(バルビツール酸系化合物)
2)急性間欠性ポルフィリン症(悪化)
注意
〈基本〉
➊運転不可
②連用により薬物依存を生じることがある.漫然継続長期使用回避.投与継続時は必要性を十分に検討
〈適用上〉
①皮下投与禁止
②高アルカリ性なので皮下への漏出で壊死→注意
③皮下漏出の場合はプロカイン注等局所麻酔剤による浸潤,温湿布等処置
④呼吸抑制,血圧降下が出現→注射方法に十分注意し,静注速度はできるだけ遅くする
⑤筋注はやむを得ない場合のみ.小児には注意
患者背景
〈合併・既往〉
①心障害(バルビツール酸系化合物を大量投与した場合,血管拡張作用,心拍出量の減少→血圧下降が増強)→やむを得ないと判断される場合を除き不可
②呼吸機能の低下(症状悪化)→やむを得ないと判断される場合を除き不可
③虚弱者(呼吸抑制.離脱症状に特に注意)
④頭部外傷後遺症又は進行した動脈硬化症等脳の器質障害(中枢作用増強)
⑤アルコール中毒,薬物依存の傾向又は既往歴,重篤な神経症(連用により薬物依存)
〈腎〉やむを得ないと判断される場合を除き不可(代謝・排泄の遅延により副作用発現のおそれ) 〈肝〉やむを得ないと判断される場合を除き不可(代謝・排泄の遅延により副作用発現のおそれ)
〈妊婦〉有益のみ(新生児の出血傾向・呼吸抑制,分娩前の連用で新生児に離脱症状) 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止 〈小児〉呼吸抑制 〈高齢〉呼吸抑制.減量等注意.離脱症状に特に注意
相互
〈併用注意〉
1)アルコール,抗不安薬,抗精神病薬,催眠鎮静薬,抗うつ薬,抗ヒスタミン薬,抗パーキンソン薬,解熱鎮痛薬:相互に作用増強(中枢神経抑制作用増強)→減量等慎重に
2)チアジド系薬