クロラゼプ酸二カリウム《メンドン》 | 医学書院

適応

神経症における不安・緊張・焦燥・抑うつ

用法

1日9～30mg　分2～4(増減)

禁忌

1)急性閉塞隅角緑内障(抗コリン作用により眼圧上昇)

2)重症筋無力症(筋弛緩作用により悪化)

3)リトナビル，ニルマトレルビル・リトナビル投与中(血中濃度の大幅上昇，過度の鎮静，呼吸抑制)

注意

〈基本〉

➊眠気等→運転不可

②連用により薬物依存を生じることがある→漫然継続長期使用回避．投与継続時は必要性を十分に検討

③ALT，AST及びALPの上昇：肝機能異常者に投与する場合は，定期的に肝機能検査

〈その他〉投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で，新たに本剤を投与する場合，本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化，遅延するおそれ

患者背景

〈合併・既往〉

①心障害(悪化)

②脳に器質的障害(作用増強)

③衰弱患者(作用増強)

④中等度又は重篤な呼吸不全(悪化)

〈腎〉排泄遅延　〈肝〉排泄遅延

〈妊婦〉妊C有益のみ(奇形児等障害児出産が有意に多い疫学的報告．ベンゾジアゼピン系で新生児に哺乳困難，嘔吐，活動低下，筋緊張低下，過緊張，嗜眠，傾眠，呼吸抑制・無呼吸，チアノーゼ，易刺激性，神経過敏，振戦，低体温，頻脈等．これらの症状は，離脱症状・新生児仮死として報告される場合もある．黄疸増強．分娩前の連用：出産後新生児に離脱症状)　〈授乳婦〉不可(母乳中移行．新生児に嗜眠，体重減少等．黄疸を増強する可能性)　〈小児〉有益のみ慎重に(乳・幼児では作用が強く発現．小児対象の臨床試験は未実施)　〈高齢〉慎重に(運動失調等→少量から開始等)

相互

〈併用禁忌〉リトナビル，ニルマトレルビル・リトナビル：血中濃度が大幅に上昇し，過度の鎮静，呼吸抑制(CYP3Aに対する競合的阻害作用により代謝抑制)　〈併用注意〉中枢神経抑制薬(フェノチアジン誘導体・バルビツール酸誘導体等)，MAO阻害薬，アルコール：作