診療支援
薬剤

フルフェナジンデカン酸エステル新様式EH運転×
1172
fluphenazine decanoate
フルデカシン Fludecasin(田辺三菱)
 筋注:25mg/1mL/V

適応

統合失調症 注意抗精神病薬の長期投与が必要な慢性精神病患者に使用するもので過去の治療で抗精神病薬の投与により症状が安定した患者に投与することが望ましい

用法

1回12.5~75mg 4週間隔で筋注 ►薬量及び注射間隔は病状又は本剤による随伴症状の程度に応じ適宜増減並びに間隔を調節 ►初回用量は可能な限り少量より始め50mgを超えない 注意持効性製剤であることを考慮し初回用量は患者の既往歴,病状,過去の抗精神病薬への反応に基づいて決める.なお,複数の抗精神病薬を使用している場合は,可能な限り整理した後,できるだけ低用量より始め,必要に応じ漸増すること推奨.投与初期に用量の不足による精神症状の再発の可能性も考えられるが,原則として,本剤以外の抗精神病薬の追加が望ましい.また,次回投与時用量調節を行う

禁忌

1)昏睡状態(悪化)

2)バルビツール酸誘導体・麻酔薬等の中枢神経抑制薬の強い影響下(中枢神経抑制作用延長,増強)

3)重症心不全(悪化)

4)パーキンソン病又はレビー小体型認知症(錐体外路症状悪化)

5)アドレナリン投与中(アナフィラキシー救急治療を除く)

6)過敏症(フェノチアジン系化合物,その類似化合物)

7)妊婦・妊娠

8)クロザピン投与中または検討中

注意

〈基本〉

①副作用の種類はフルフェナジン製剤のそれと同様であるが,本剤が持効性製剤であり,直ちに薬物を体外に排除する方法がないため,副作用の予防,副作用発現時の処置,過量投与等について十分留意

➋眠気等→運転不可

③制吐作用を有するため,他の薬剤に基づく中毒,腸閉塞,脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化あり注意

〈その他〉

①治療中,原因不明の突然死の報告

②(外国)認知症関連高齢患者に使用で死亡率が高かったとの報告

③冷蔵庫又は約10℃以下に保存するとデカン酸フルフェナジンの結晶が一部析出,更にゴマ油が一部固体油を析出するため混濁するが,15℃以上に

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