診療支援
薬剤

炭酸リチウム新様式EH運転×
1179
lithium carbonate
リーマス Limas(大正)
 :100・200mg
AG炭酸リチウム「大正」(100・200 トクホン),炭酸リチウム(100・200 各社)

適応

躁病及び躁うつ病の躁状態

用法

開始量:1日400~600mg 分2~3 以後:3~7日毎に1日1,200mgまで漸増 維持量:1日200~800mg 分1~3(増減) 注意

①過量投与による中毒を起こすことがあるので,投与初期又は増量した時は維持量が決まるまでは1週1回,維持量の投与中には2~3カ月に1回をめどに,血清リチウム濃度の測定結果に基づきトラフ値を評価しながら使用.上昇させる要因(食事・水分摂取量不足・脱水を起こしやすい状態,NSAIDs等の併用)や中毒の初期症状が認められる場合には血清リチウム濃度を測定

②血清リチウム濃度1.5mEq/Lを超えた時:必要に応じて減量又は休薬等

③血清リチウム濃度2.0mEq/Lを超えた時:過量投与による中毒起こすことあり→減量又は休薬

禁忌

1)てんかん等の脳波異常(脳波異常増悪)

2)重篤な心疾患(増悪)

3)リチウムの体内貯留を起こしやすい状態(腎障害,衰弱又は脱水状態,発熱・発汗又は下痢を伴う疾患,食塩制限患者)

4)妊婦・妊娠

注意

〈基本〉

➊めまい,眠気等→運転不可

②改善がみられたら維持量に漸減(躁症状の発現時は本剤の耐容性が高く,治まると耐容性は低下)

③他の向精神薬(フェノチアジン・ブチロフェノン系)併用時に中毒発現で非可逆性小脳症状又は錐体外路症状→慎重に

④本剤でBrugada症候群に特徴的な心電図変化〔右側胸部誘導(V1~V3)のcoved型ST上昇〕が顕在化したとの報告.それに伴う心室細動,心室頻拍,心室性期外収縮等が発現することがあるので,Brugada型心電図が疑われた患者に投与する際は,循環器専門医に相談する等慎重に投与の可否を検討

➎食事・水分摂取量不足・脱水を起こしやすい状態,NSAIDs等の併用ではリチウム中毒が発現する可能性があることを説明し,中毒の初期症状が現れた場合には医師の診察を受けるよう患者及び家族に十分に指

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