エトトイン《アクセノン》 | 医学書院

適応

てんかんの痙攣発作：強直間代発作(全般痙攣発作，大発作)

1日1～3g　分4　►初回から大量投与回避．少量から始める　小児1日0.5～1g　分4　►年齢症状により適宜増減

過敏症(本剤，ヒダントイン系化合物)

〈基本〉

①混合発作型で単独投与により小発作の誘発，増悪

②連用中の投与量の急激な減少ないし中止により，てんかん重積状態出現→中止は徐々に減量等慎重に

③眼振，構音障害，運動失調，眼筋麻痺等の症状は過量投与の徴候であることが多い→至適有効量まで徐々に減量

④連用中は定期的に肝・腎機能・血液検査を実施

➎眠気，注意力・集中力・反射運動能力等低下→運転不可

⑥複視，眼振の症状があらわれることがあるので，定期的に視力検査

⑦連用により，くる病，骨軟化症，歯牙の形成不全の症状→観察を十分に行い，異常(血清アルカリホスファターゼ値の上昇，血清カルシウム・無機リンの低下等)があらわれた場合には，減量又はビタミンDの投与等処置

〈その他〉(外国)抗てんかん薬服用で自殺念慮・自殺企図のリスクが高い報告

〈合併・既往〉

①血液障害(悪化)

②甲状腺機能低下症(甲状腺機能異常)

③虚弱者(連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止によりてんかん重積状態)

〈肝〉肝障害(悪化，血中濃度上昇)

〈妊婦〉有益性(母体のてんかん発作頻発を防ぎ，胎児を低酸素状態から守る)が危険性を上回ると判断される場合にのみ(催奇形性の報告)　〈授乳婦〉非推奨(ヒトで移行)　〈高齢〉用量に留意(少量から開始等．減量は徐々に．連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止によりてんかん重積状態)

〈併用注意〉

1)ジスルフィラム，イソニアジド，パラアミノサリチル酸：血中濃度上昇(これら薬剤による肝代謝抑制)→中毒症状(眼振，構音障害，運動失調，眼筋麻痺等)出現した場合は減量等注意

2)クマリン系抗凝血薬(ワルファリン)