ロラゼパム《ロラピタ》 | 医学書院

適応

てんかん重積状態

用法

成人4mgを静脈内．投与速度は2mg/分を目安として緩徐に．尚必要に応じて4mgを追加投与するが，初回投与と追加投与の総量として8mgを超えない　小児生後3カ月以上の小児には0.05mg/kg(最大4mg)を静脈内．投与速度は2mg/分を目安として緩徐に．尚必要に応じて0.05mg/kgを追加投与するが，初回投与と追加投与の総量として0.1mg/kgを超えない　注意

①本剤は注意しながら緩徐に投与(呼吸抑制の発現)

②本剤を1回の発作に対して2回を超えて投与した場合の有効性及び安全性は未確立．本剤を2回を超えて投与した時の追加効果は限定的な事から，本剤を追加投与しても発作が消失しない場合，他の抗痙攣薬の投与を考慮

禁忌

1)過敏症

2)急性閉塞隅角緑内障(抗コリン作用により眼圧が上昇し症状悪化)

3)重症筋無力症(筋弛緩作用により症状悪化)

4)ショック，昏睡，バイタルサインの悪い急性アルコール中毒(副作用として心停止が報告されており，当該患者の症状悪化)

注意

〈基本〉

➊眠気，注意力・集中力・反射運動能力等の低下→運転不可

②無呼吸，呼吸抑制，心停止等→投与前に酸素吸入器，吸引器具，挿管器具，人工呼吸装置等の人工呼吸のできる器具及び昇圧剤等の救急蘇生剤を手元に準備

③投与中は，パルスオキシメーターや血圧計等を用いて，患者の呼吸及び循環動態を継続的に観察．又気道が閉塞していない状態を維持しておく必要

〈適用上〉

①調製方法：調製時の採取容量を考慮して過量充填されている．適切なシリンジで適用量を採取し，同量の注射用水，生食液又は5％ブドウ糖液を加えシリンジ内で希釈(希釈後の濃度：ロラゼパムとして1mg/mL)して投与．希釈後は30分以内に使用

②静脈内にのみ投与

〈その他〉投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で新たに本剤を投与