適応
くも膜下出血術後の脳血管攣縮及びこれに伴う脳虚血症状の改善
用法
1回30mg 1日2~3回 約30分かけて点滴静注 ►50~100mLの電解質液又は糖液で希釈 ►本剤の投与は,くも膜下出血術後早期に開始し,2週間投与が望ましい
!警告
臨床試験において,頭蓋内出血(脳内出血,硬膜外血腫,硬膜下血腫,脳室内出血,頭皮下血腫,くも膜下出血)の発現.投与は緊急時に十分対応できる医療施設において行う.又,投与に際しては,臨床症状及びコンピュータ断層撮影による観察を十分に行い,出血が認められた場合には直ちに投与中止,適切な処置
禁忌
1)出血している患者(頭蓋内出血)(【警告】参照)
2)頭蓋内出血の可能性(出血した動脈瘤に対する十分な止血処置を術中に施すことができなかった患者)(【警告】参照)
3)低血圧(本剤投与により低血圧)
注意
〈基本〉
①投与に際して,臨床症状及びCTにより十分に観察し,頭蓋内出血が認められた場合は,直ちに中止し処置
②低血圧が現れることがあるので,血圧変動に注意し,投与速度に注意等慎重に
〈適用上〉
①点滴静注にのみ使用
②動物で大槽内投与により痙攣が発現したとの報告→髄腔内には投与不可
〈その他〉動物で静注により腎障害が認められたとの報告
患者背景
〈合併・既往〉
①術前から糖尿病を合併,術中所見で主幹動脈に動脈硬化がみられた患者(頭蓋内出血を起こした例あり)
②重篤な意識障害
③くも膜下出血に重症の脳血管障害(モヤモヤ病,巨大脳動脈瘤等)を合併している患者
〈腎〉低血圧が観察された場合は減量(例:1回10mg)(排泄遅延により血中濃度持続し低血圧が認められることがある) 〈肝〉代謝遅延により血中濃度上昇し作用増強
〈妊婦〉有益のみ(動物で奇形の報告) 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続または中止(動物で乳汁中移行) 〈小児〉臨床試験は未実施 〈高齢〉腎機能低下の可能性:減量等(例:1回10