適応
1筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療
2筋萎縮性側索硬化症(ALS)の病勢進展の抑制
注意
1)努力性肺活量が理論正常値の60%未満では効果が期待できない→投与不可
2)米国神経学会の勧告では,以下のa)~d)を満たす患者への適用を推奨
a)World Federation of Neurology(WFN;世界神経学会)の基準(他の原因によって進行性筋萎縮となった場合は除く)で“definite”又は“probable”
b)罹病期間が5年未満
c)努力性肺活量が理論正常値の60%以上
d)気管切開未実施例
用法
1回1錠 1日2回(朝・夕食前)
禁忌
1)重篤な肝機能障害
2)過敏症
3)妊婦・妊娠
注意
〈基本〉
➊有効性・安全性にかかる以下の事項について患者又は代諾者に説明し同意を得る
a)国内第Ⅲ相二重盲検試験における安全性は18カ月の期間で確認
b)国内第Ⅲ相二重盲検試験において,「一定の病勢進展」又は「死亡」までの期間についてプラセボに対する有効性は検証されなかった.観察期間18カ月の使用成績調査における生存率は国内第Ⅲ相二重盲検試験と同程度
②肝疾患の既往歴のない患者でも血清トランスアミナーゼ等(AST,ALT,γ-GTP,ビリルビン等)上昇→適応患者の選択を適切に.投与前及び投与中はALTを含むトランスアミナーゼの定期的な測定が望ましい.又,ALT上昇の場合,より頻回にALTを測定→投与中止を検討(海外でのALS患者約800例を対象とした試験:ALTについては約8%に正常値上限の3倍以上,約2%に正常値上限の5倍以上の上昇)
③赤血球数減少あり→投与前及び投与中は赤血球数の測定が望ましい
④増量による効果増強は期待できず,又副作用の頻度及び程度が増→用量厳守
➎めまい,眠気→運転不可
〈その他〉
①本邦の臨床試験において,術後大腸癌に対しカルモフールを併用していた1例で死亡例の報告
②海外の臨床試験に