適応
原発性腋窩多汗症
用法
1日1回1包に封入されている不織布1枚を用いて薬液を両腋窩に塗布
禁忌
1)閉塞隅角緑内障(抗コリン作用により眼圧が上昇し,症状を悪化)
2)前立腺肥大による排尿障害(抗コリン作用により排尿時の膀胱収縮が抑制され症状が悪化)
3)過敏症
注意
〈基本〉
➊抗コリン作用による羞明,霧視,散瞳等の眼の調節障害→運転注意
➋発汗促進の環境下では発汗抑制作用により,体温上昇の恐れがある.熱中症を疑う症状の発現の場合には適切な処置を行うよう指導
〈適用上〉
➊交付時
a)使用直前に開封
b)本剤は1回使い切りである.使用後は患者及び他者が触れないところに廃棄
c)本剤を扱った後は,その手で眼に触れず,直ちに手をよく洗う
d)薬液が眼に入った場合,羞明,霧視等の眼の調節障害の発現がある.又刺激を感じることがあるので,眼に入らないよう注意.万一,眼に入った場合は直ちに水で洗い流す
➋使用時
a)清潔で乾いた状態の腋窩に使用
b)左右の腋窩に1回ずつ塗布
c)密封法は行わない
〈取扱上〉子供の手の届かない所に保管
患者背景
〈合併・既往〉
①前立腺肥大症(排尿障害を除く)(抗コリン作用により尿閉を誘発.同症は臨床試験で除外)
②塗布部位に創傷や湿疹・皮膚炎等(創傷や湿疹,皮膚炎等がある部位への使用は回避.体内移行量が増加し,抗コリン作用に基づく副作用が現れやすくなる)
〈妊婦〉妊B2有益のみ 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止 〈小児〉9歳未満の臨床試験は未実施
副作用
〈その他〉
1)眼(羞明,散瞳,霧視,ドライアイ,視力低下)
2)泌尿器(排尿困難,頻尿,尿量減少,排尿回数減少,膀胱炎)
3)消化器(口渇,悪心,口唇乾燥)
4)適用部位(接触皮膚炎,湿疹,皮膚炎,紅斑,色素沈着,皮脂欠乏性湿疹,瘙痒感)
5)その他(代償性発汗,鼻乾燥,ALT増加,めまい,血圧上昇,倦怠感,湿疹,鉄欠乏性貧血,皮膚乾燥,無汗症,ほてり)