マニジピン塩酸塩《カルスロット》 | 医学書院

適応

高血圧症

1日1回10～20mg　朝食後　但し，1日5mgから開始し，必要に応じ漸次増量

妊婦・妊娠

〈基本〉

➊Ca拮抗剤の投与を急に中止したとき，症状悪化した症例が報告→休薬を要する場合は徐々に減量し観察．又，患者に医師の指示なしに中止しないように注意

➋降圧作用に基づくめまい等→運転注意

〈その他〉CAPD(持続的外来腹膜透析)施行中の患者の透析排液が白濁することがあり，透析排液中にTG等脂質の増加が認められた報告→腹膜炎等との鑑別に留意

〈肝〉重篤な肝機能障害(代謝及び排泄が遅延)

〈妊婦〉禁忌(動物で妊娠期間及び分娩時間が延長する報告)　〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止(動物で母乳中移行する報告)　〈小児〉臨床試験は未実施　〈高齢〉低用量から開始等慎重に

CYP3A3，CYP3A4，CYP3A5，CYP2C8，CYP2E1で代謝(in vitro)　〈併用注意〉

1)他の降圧剤：相互に作用増強(相加的或いは相乗的に作用増強)

2)ジゴキシン：他のCa拮抗剤(ニフェジピン等)がジゴキシンの血中濃度を上昇させる報告(ジゴキシンの排泄が阻害され，血中濃度が上昇)

3)シメチジン：他のCa拮抗剤(ニフェジピン等)の作用が増強する報告(シメチジンがCa拮抗剤の肝での代謝を抑制，又は，シメチジンが胃酸分泌を抑制して消化管のpHを上昇させ，Ca拮抗剤の吸収を増加)

4)リファンピシン：作用減弱(リファンピシンが肝薬物代謝酵素を誘導し，Ca拮抗剤の代謝を促進)

5)グレープフルーツジュース：血中濃度が上昇する報告(グレープフルーツの含有成分が本剤のCYP3A4を阻害)

飲食物表

〈重大〉

1)過度の血圧低下による一過性の意識消失，脳梗塞等

2)無顆粒球症，血小板減少

3)心室性期外収縮，上室性期外収縮

4)紅皮症

〈その他〉

1)肝臓(AST・ALT・Al-P・LDH・γ-GTP・ビ