診療支援
薬剤

ベンチルヒドロクロロチアジド新様式運転△
2132
benzylhydrochlorothiazide
ベハイド Behyd(杏林)
 :4mg

適応

高血圧症(本態性,腎性等),悪性高血圧,心性浮腫(うっ血性心不全),腎性浮腫,肝性浮腫

用法

1回4~8mg 1日2回(増減) 維持1週2~3回間歇投与.但し,高血圧症に用いる場合は少量から開始して徐々に増量.又,悪性高血圧に用いる場合は,他の降圧剤と併用

禁忌

1)無尿(無尿の患者に無効であり,又,投与により高窒素血症)

2)急性腎不全

3)体液中のNa,Kが明らかに減少(Na・K排泄作用により,体液中濃度が更に減少し,電解質失調を悪化)

4)過敏症〔サイアザイド系薬剤,その類似化合物(例えばクロルタリドン等のスルホンアミド誘導体)〕

5)テルフェナジン又はアステミゾールを投与中〔QT延長,心室性不整脈.又,他の利尿剤(ループ利尿剤)でテルフェナジンとの併用によりQT延長,心室性不整脈を起こした報告〕

6)デスモプレシン(男性における夜間多尿による夜間頻尿)投与中

注意

〈基本〉

①利尿効果は急激に現れる為,電解質異常,脱水に注意し,少量から開始して,徐々に増量

②連用する場合,電解質失調が現れるので定期的に検査

③夜間の休息が特に必要な患者には,夜間の排尿を避ける為,午前中に投与が望ましい

➍降圧作用に基づくめまい,ふらつき→運転注意

〈検査〉甲状腺障害のない患者の血清PBIを低下させることがある

患者背景

〈合併・既往〉

①重篤な冠動脈硬化症又は脳動脈硬化症(急激な利尿が現れた場合,急速な血漿量減少,血液濃縮を来し,血栓塞栓症を誘発)

②本人又は両親,兄弟に痛風,糖尿病(血中尿酸値,血糖値を上昇させる為,痛風又は糖尿病の症状を悪化或いは誘発)

③下痢,嘔吐(電解質失調)

④高Ca血症,副甲状腺機能亢進症(高Ca血症を悪化)

⑤減塩療法時(低Na血症)

⑥交感神経切除後(降圧作用が増強)

〈腎〉

①急性腎不全:禁忌(急性腎不全の患者に無効であり,又,投与により高窒素血症)

②重篤な腎障害(高窒素血症)

〈肝〉

①進行した肝

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