適応
ループ利尿薬等の他の利尿薬で効果不十分な心不全における体液貯留
用法
1日1回16mg 1時間かけて点滴静注 注意
①本剤は水排泄を増加させるが,Na排泄を増加させないことから,他の利尿薬(ループ利尿薬,サイアザイド系利尿薬,抗アルドステロン薬等)と併用して使用
②経口水分摂取が困難な患者に投与する場合は,半量(8mg)から開始し,効果不十分な場合は翌日以降に16mgに増量出来る.但し,投与後24時間以内に血清Na濃度が10mEq/Lを超えて上昇した翌日には増量しない
③血清Na濃度が125mEq/L未満の患者,急激な循環血漿量の減少が好ましくないと判断される患者,高齢者,血清Na濃度が正常域内で高値の患者に投与する場合は,半量(8mg)から開始が望ましい
④CYP3A4阻害剤(イトラコナゾール,フルコナゾール,クラリスロマイシン等)との併用は避けることが望ましい.やむを得ず併用する場合は,本剤の減量或いは低用量からの開始等を考慮
⑤体液貯留所見が消失した際には投与を中止.症状消失後の維持に関する有効性は未確認
!警告
投与により,急激な水利尿から脱水症状や高Na血症を来し,意識障害に至る恐れがあり,又,急激な血清Na濃度の上昇による浸透圧性脱髄症候群を来す恐れがあることから,入院下で投与を開始,増量又は再開.又,特に投与開始日,増量日又は投与再開日には血清Na濃度を頻回に測定
禁忌
1)過敏症〔本剤,類似化合物(トルバプタン等)〕
2)無尿(効果が期待できない)
3)高Na血症(水利尿作用により高Na血症が増悪)
4)妊婦・妊娠
注意
〈基本〉
①投与初期は,過剰な利尿に伴う脱水,高Na血症等の副作用が現れる為,口渇感等の患者状態を観察し,適切な水分補給を行い,体重,血圧,脈拍数,尿量等を頻回に測定
➋経口水分摂取が可能な患者に対しては,利尿作用に伴い,口渇,脱水等が現れた場合は,水分補給を行うよう
関連リンク