適応
本態性高血圧症(軽症~中等症),狭心症,頻脈性不整脈(洞性頻脈,期外収縮)
用法
1日1回50mg(増減) 1日最大100mgまで 注意褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者では,α遮断剤で初期治療後に投与し,常にα遮断剤を併用
禁忌
1)過敏症
2)糖尿病性ケトアシドーシス,代謝性アシドーシス(アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強)
3)高度又は症状を呈する徐脈,房室ブロック(Ⅱ,Ⅲ度),洞房ブロック,洞不全症候群
4)心原性ショック(心機能を抑制し,症状悪化)
5)肺高血圧による右心不全(心機能を抑制し,症状悪化)
6)うっ血性心不全(心機能を抑制し,症状悪化)
7)低血圧症(心機能を抑制し,症状悪化)
8)重度の末梢循環障害(壊疽等)
9)未治療の褐色細胞腫又はパラガングリオーマ
注意
〈基本〉
①長期投与の場合は,心機能検査(脈拍・血圧・心電図・X線等)を定期的に行う.徐脈又は低血圧が現れた場合は,減量又は中止.又,必要に応じアトロピンを使用.尚,肝機能,腎機能,血液像等に注意
➋類似化合物(プロプラノロール)使用中の狭心症患者で急に投与を中止したとき,症状が悪化したり,心筋梗塞を起こした症例が報告→休薬を要する場合は徐々に減量し観察.又,患者に医師の指示なしに中止しないよう注意.狭心症以外の適用,例えば不整脈で投与する場合でも,特に高齢者においては同様の注意
③手術前48時間は投与しないが望ましい
➍めまい,ふらつき→投与中の患者(特に投与初期)には運転不可
〈その他〉アナフィラキシーの既往歴のある患者で,本剤又は他のβ遮断剤投与中に発生したアナフィラキシー反応の増悪を示し,又,アドレナリンによる治療に抵抗性を示した報告
患者背景
〈合併・既往〉
①気管支喘息,気管支痙攣の恐れ(慎重に投与.気管支を収縮し,喘息症状が誘発又は悪化)
②うっ血性心不全の恐れ(ジギタリス剤を併用等慎重に投与.心機能を抑制し