診療支援
薬剤

ベタキソロール塩酸塩新様式運転△
2149
betaxolol hydrochloride
ケルロング Kerlong(クリニジェン)
 :5・10mg
ベタキソロール塩酸塩(5・10 各社)

適応

1本態性高血圧症(軽症~中等症)

2腎実質性高血圧症

3狭心症

用法

11日1回5~10mg(増減) 最高用量は1日1回20mgまで 21日1回5mg(増減) 最高用量は1日1回10mgまで 31日1回10mg(増減) 最高用量は1日1回20mgまで 注意褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者では,α遮断剤で初期治療後に投与し,常にα遮断剤を併用

禁忌

1)過敏症

2)糖尿病性ケトアシドーシス,代謝性アシドーシス(アシドーシスに基づく心収縮力の抑制を増強)

3)高度の徐脈(著しい洞性徐脈),房室ブロック(Ⅱ,Ⅲ度),洞房ブロック

4)心原性ショック(心機能を抑制し,症状悪化)

5)肺高血圧による右心不全(心機能を抑制し,症状悪化)

6)うっ血性心不全(心機能を抑制し,症状悪化)

7)未治療の褐色細胞腫又はパラガングリオーマ

8)妊婦・妊娠

注意

〈基本〉

①投与が長期にわたる場合は,心機能検査(脈拍・血圧・心電図・X線等)を定期的に行う.徐脈又は低血圧が現れた場合は,減量又は中止.又,必要に応じてアトロピンを使用.尚,肝機能,腎機能,血液像等に注意

②類似化合物(プロプラノロール)使用中の狭心症患者で急に投与を中止したとき,症状が悪化したり,心筋梗塞を起こした症例が報告→休薬を要する場合は徐々に減量し観察.又,患者に医師の指示なしに中止しないよう注意.狭心症以外の適用,例えば高血圧で投与する場合でも,特に高齢者においては同様の注意

③手術前48時間は投与しないが望ましい

④降圧作用に基づくめまい等→運転注意

患者背景

〈合併・既往〉

①気管支喘息,気管支痙攣の恐れ(症状を惹起)

②うっ血性心不全の恐れ(ジギタリス剤を併用等慎重に投与.心機能を抑制し,症状悪化)

③甲状腺中毒症〔休薬を要する場合は徐々に減量し観察.急に投与を中止すると,症状悪化.又,症状(頻脈等)をマスク〕

④特発性低血糖症,コントロール不十分な糖尿病,

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